渡月橋と法輪寺の謂れ(いわれ)

京都観光の代表的な見どころといえば、やはり最大の人気の場所が「嵐山や渡月橋」を
中心とした界隈でしょう。

中でも渡月橋は嵐山の象徴ともされていて木製の橋(橋脚と橋桁は鉄筋コンクリート製)は
四季を通じて一幅(いっぷく)の絵のようにもなっています。

京福線の嵐山駅の正面には世界遺産の天龍寺が有ります。
栄西が起こした臨済宗の天龍寺派の大本山で、開基は室町将軍の足利尊氏であり
夢窓疎石が開山したとされます。

もとより平安京の遷都者でもある桓武天皇のゆかりの禅寺として
京都五山の第一位にされていて、世界遺産にも登録されている由緒ある寺院です。
方丈(本堂)奥の回遊式庭園も見事です。

天龍寺を参詣したら保津川(桂川)に架かる渡月橋を渡る人が多いでしょう。

この橋は嵐山の象徴的な橋で余りにも有名ですが、この橋の謂れ(いわれ)としては
9世紀の中ごろに、高僧・道昌(平安時代前期の真言宗の僧)が架橋したのが始まりとされ
何でも嵐山のふもとにある「法輪寺」参詣のために造られたとも言われております。

後に亀山上皇が橋を移動しながら月を眺めていた時に「曇りのない夜空に月がまるで橋を渡っているように見えた様子」を「くまなき月の渡るに似る」と気持ちを詠まれ
渡月橋と名付けられたとも言われています。

この法輪寺も由緒あるお寺で、京都では昔から子供は男・女を問わず法輪寺に
十三歳参りに来る習慣があったとされ、現在も続いている行事です。
この時にお参りをした後は
渡月橋を渡り切るまで後ろを振り返らないようにとされていて、振り返ると
せっかく授かった知恵が落ちてしまうとも言われています。

さて、言うまでもなく嵐山といえば京都屈指の観光スポットであり
元より有名寺院などが数多くあり周辺の散策には事欠かないところですが
歴史的には既に平安時代から貴族の別荘地として栄えたと言われています。

嵐山の中之島地区は近年、温泉を掘り当てた京都でも数少ない温泉行楽地にも
なっています。


渡月橋を渡った中の島地区には「花筏」という老舗の温泉宿もございますし
嵐山地区の散策の序でに立寄って一風呂浴びるのもいいものです。
花筏では京都名物の会席料理を伴った日帰りプランなどもあるようです。

嵐山界隈の由来に触れつつ歴史ある京都の観光をお楽しみください。

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