京の七夕~願いを京都に~七夕の歴史

京都の七夕は旧暦の8月上旬に行われます。

夏の風物詩として定着した「京の七夕」では京都中のあちらこちらで
京の夜空を照らすライトアップで観覧者を魅了させます。

「京の七夕 願い事キャンペーン」8月12日(土)まで受け付け。
この「願い」は8月16日(水)の 五山の送り火や清水寺のお焚き上げ などで
京の空高く届けられます!

パソコンやスマホ、タブレットからも「願い事」の投稿ができます。
毎年、全国からたくさんの「願い事」が届きます。

詳しくは公式サイトをご覧ください。

旧暦の七夕にあたる8月に京焼や清水焼などの伝統産業や京友禅を
代表する和装の振興を含めたイベントで「京の七夕」として8月2日~14日まで
開催されます。

会場は始まった当初は二条城、堀川、鴨川の3会場でしたが
最近では梅小路公園、北野天満宮 北野紙屋川、岡崎会場が加わり6会場で
開催されています。

各会場では「京の七夕絵はがき短冊」が販売され、願いをこめて笹飾りに取り付けます。

二条城会場では重要文化財「東大手門」修復記念、大政奉還が行われた
二の丸御殿の庭園がライトアップされます。

堀川会場では二条城の横を流れる堀川の遊歩道が提灯ゲートが出迎え
京都の伝統産業と現代技術が融合した文化を楽しめます。

友禅柄のメッセージ行灯には京都にゆかりのある著名人のよるメッセージ
橋のしたでは優しい香りのトンネルを満喫、竹を使用したアーチにLEDで再現した
「光の天の川」を抜けると堀川の水面に照らされた華やかな京友禅が楽しめます。

鴨川会場では鴨川沿いに京の伝統技術の風鈴を竹カゴにいれLEDでともされた
風鈴が夏の終わりを演出します。

鴨川右岸には七夕飾り「光の笹」が設置され、地元の子供たちの願いが展示されます。
8月8日~12日には世界的な映像アーチスト長谷川 章氏によるプロジェクションアートが鴨川左岸や水面に映し出されます。

近年、近くの京都鉄道博物館や京都水族館がにぎわいを見せる梅小路公園会場では
緑陽と夏の夜に輝く蛍をイメージした水辺のイルミネーションが楽しめます。

梅の名所北野天満宮 北野紙屋川会場では七夕笹で飾られた境内一円と史跡御土居の
ライトアップ、夜間拝観を楽しめ、春とは違った夏の風物詩となります。

広大な平安神宮がある京都の文化ゾーン岡崎会場では平安神宮大鳥居のライトアップや
音楽イベントが開催されます。

各会場とも特色あるイベント、グルメが楽しめます。
京都は7月の祇園祭からこの「京の七夕」、五山の送り火で夏を楽しみ
秋の訪れを待ちます。

暑い日中の京都観光のあとは、ホッとする「京の七夕」で心穏やかな気分を
体感して下さい。


七夕の歴史

通常7月7日と言えば七夕です。
現在の日本では七夕というと、神様の怒りをかって離れ離れになった恋人の織姫と彦星が
年に1度だけ天の川で会える日という認識ではないのでしょうか。

また、笹に短冊や飾りを吊すというのも一般的な七夕の迎え方です。
再会できた事が嬉しくて、短冊に書かれた願いを叶えてくれる、という
言い伝えです。

ここまでは一般的に言われていることですが、もう少し詳しく
七夕の歴史について調べてみました。

■七夕の始まりは?

実際は七夕の由来には諸説あり、色々な風習や伝承が入り混じって
今のカタチになったようです。

七夕というと日本独自の節句だと思いがちですが、韓国や中国
またベトナムでも七夕にまつわる行事があり、そもそも、織姫と彦星である
牽牛の伝承は中国から奈良時代に日本へと伝わったものなのです。

つまり七夕の発祥の地は、日本ではなく中国という事になります。

中国では、今から凡そ2000年も前の漢の時代に織姫と牽牛の話しが登場しています。
このお話が今のように7月7日と結びついたのは、南北朝時代に編集された歳時記からです。

この伝説と『乞巧奠(きこうでん)』という女性達が7月7日の夜に針仕事の上達を祈って
七針に糸を通し庭に捧げ物を並べて祈るという中国の風習が結びつき
今のカタチにもっとも近いお話になったと言われています。

■日本での七夕

そのほか、日本では織姫と牽牛の2つの星が蚕織と耕作を司る事から機物(つもの)、
種物(たなつもの)の言葉が『たなばた』の由来とも言われています。

そして、願い事の風習は中国の乞巧奠から伝わったもので、江戸時代には
手習い事の願掛けとして大衆に広まったそうです。
笹に短冊を飾る風習は、この江戸時代から始まった日本独特のものです。

そう考えると、中国の織姫と牽牛の伝承と乞巧奠の風習が日本へと伝わり
江戸時代に今の日本で行われてる七夕節句の原型が作られたと言えますね。

■現在の主な七夕行事

今、多くの七夕行事は7月7日に行われるものですが、中には8月に行われる行事も
珍しくありません。

例えば、七夕行事としては仙台の七夕祭りが有名ですが、これも7月ではなく
8月7日に行われています。
これは旧暦の7月7日が、新暦でいうと8月にあたるからなんです。

このように、七夕にまつわる行事は現在の7月7日に行われるケースと
旧暦に沿った流れで8月に行われているケースがあるのです。

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