北野天満宮 春を告げる「天神さんの梅開き」

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「北野の天神さん」と呼ばれ親しまれる「北野天満宮」は、
主祭神としてあの学問の神様で有名な「菅原道真公」を祀る
全国12000社ある天満宮・天神社の総本山です。

菅原道真というと九州の太宰府を思い描く方も多いと思いますが、大宰府は、
京の都での権力争いに敗れて左遷され亡くなった地です。
時は903年。そこから都では落雷などの災害が相次ぎ、
これは菅原道真の祟りだとされました。

日本には古来より、恨みを残して死んでいった怨霊を鎮めて御霊として敬い、
祟りを鎮め、繁盛をもたらすという独特の信仰があります。
この際も923年に菅原道真の左遷を解いて、正二位に復帰させ、
947年には藤原氏の屋敷を社殿として作り直し、祀られるようになりました。
987年には一条天皇より勅祭が行われた際に「北野天満宮」という社名を贈られています。

菅原道真は生前より秀才だったことから学問の神様として祀られ、
毎年受験生が大勢訪れるようになっています。

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また、菅原道真が生前より梅を好んだことから23万坪の敷地には
50種類1500本の梅が植えられています。
中門の白梅や拝殿前の紅梅など絶景が多く、梅苑は毎年1月の下旬から3月の下旬までが
見ごろとして公開されています。
菅原道真が左遷された大宰府で京の梅を偲んで詠んだ歌が拾遺和歌集に残されています。
「東風(こち)吹かばにほひおこせよ梅の花 主なしとて春を忘るな」という作品です。
梅が大好きだったことがよくわかります。

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牛も菅原道真と縁が深く、「丑年に生まれたため」「丑年の丑の日に亡くなったため」などの
諸説がありますが、鎌倉時代の絵巻である北野天神縁起にも
序文に茶色と黒の牛の絵が描いてあります。
よって境内には横たわった牛の像が数多く奉納されています。

50年に1度、大萬灯祭が開かれ、25年に1度、半萬灯祭が開かれ、
菅原道真公の遺徳を伝えています。
次は2027年に1125年半萬灯祭が開かれることになっていて、
そこに向けて整備や移転をしている最中です。

本殿の左手にお守りやお札を販売している場所があり、おみくじもあります。
普通に凶が出るシビアなおみくじです。

合格祈願の絵馬は本殿の向いの三光門の先に掛けるようになっています。
ちょうどその先が豪快な梅苑になっています。

1587年にはあの豊臣秀吉がこちらで北野大茶湯を開き、
天下の民衆を驚かせた話は有名ですね。
学問の神様、天神様に合格祈願をしつつも、ぜひ梅の咲き誇る景色も堪能してください。

北野天満宮

毎年2月25日に行われる催事、梅花祭と野点大茶湯は華やかな芸舞妓さんも拝見でき
いかにも京都らしい風物詩です。

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